前期プログラム リサーチ 実施概要
ソーシャルアートの実務にはリサーチが欠かせません。3つの先進地事例を用意しました。受講生は、そのうちの一つを選択します。この活動を通して、現場のコーディネーターの働き方を学び、必要なスキルとスタンスを身につけていきます。
「高齢化と多様性と孤立の社会で」 NPO法人ココルーム・釜ヶ崎芸術大学(大阪市西成区)
開催日:
開催日:8月~9月
コーディネーター:
上田 假奈代 詩人、NPO法人ココルーム代表理事
釜ヶ崎は高度経済成長を支えた日雇い労働者のまちは多様な存在をうけとめてきた。
NPO法人ココルームは2003年から大阪市西成区日本最大の寄せ場・釜ヶ崎(通称)に関わり、拠点をおいている。
上田假奈代は詩人としてこの活動をはじめ、喫茶店のふり、釜ヶ崎芸術大学という大学のふり、ゲストハウスのふりなどを展開し、労働者が高齢化し、野宿、生活保護の生活へと移行するなかで、偏見と孤独と孤立のはざまで「であいと表現の場」をつくっている。
生活保護受給者の社会的つながりづくりや、若年層の生活保護受給者の就労準備支援としての表現プログラムを10年あまり、地域の団体と協働しながら取り組んでいる。
「あいりん臨時夜間緊急避難所」(シェルター)には高齢化し、かつ、コロナ禍で孤立した日雇い労働者だけでなく、働く気力を失った若年層も混じり、継続利用者に対して自立支援の取り組みが求められている。
そこで、委託先のNPO釜ヶ崎支援機構と連携し、ソーシャルワーカー、研究者も加わりながら、グループワークによる気づきやコミュニケーションスキル・自立意欲の向上などを目的とした定期的な自立支援表現プログラムを開発し、企画・実践する。
また、若年の生活保護受給者への就労準備支援の表現プログラムにも携わりながら、段階的な支援のあり方を学ぶ。
1回目に、受講生は、上田らとの企画会議に参加する。
2回目以降、それぞれが、計10回程度の自立支援プログラムのうち4回程度の実施サポートを行う。
最終回は、上田らの意見交換と振り返りを行う。
3年間継続し、最終年度は、イギリスでホームレス状態にある人を「文化リーダー」として育成する取り組みを行うマットピーコック(Arts & Homelessness International)を招き、再チャレンジの可能性をさぐる。
「『表現未満、』の取り組み~“障害“と“表現“とまちづくり〜」 認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ(静岡県浜松市)
開催日:
10月13日(金)~15日(日)
コーディネーター:
久保田 翠 認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ理事長 / 南田 明美 静岡文化芸術大学文化政策学部講師
「多様な共生のありかた」 一般社団法人HAPS(京都府京都市)
開催日:
9月〜10月(予定)
コーディネーター:
石井 絢子 HAPS、アートコーディネーター