「そこにある声を聞きなおす〜公害から環境共生へ〜」 NPO法人西淀川子どもセンター / 公益財団法人公害地域再生センター・あおぞら財団 ほか

開催日:

10月~12月(予定)

会場:

大阪市西淀川区

コーディネーター:

松岡 咲子 アートコーディネーター、女優 / 村田 のぞみ アーティスト

内容

大阪・西淀川は、中心地へのアクセスの良さからニューファミリーが増え、人口がゆるやかな増加傾向にあるまちですが、深刻な大気汚染公害を経験した歴史を持っています。
最後の裁判から30年程が経ち、同時代を知る人達は亡くなる人も多く、公害の歴史を知らない子どもも増えているという現状があります。
当時、訴え続けなければならなかった人々の辛さ、絶望、怒りや祈りのような声は“亡くなって”いき、なかったことになってしまうのかもしれません。

このプロジェクトでは、子どもとアーティストが一緒になって、公害の歴史や環境再生について学び、作品創作に取り組みます。
いまを生きる公害患者さんの声を聞きながら、亡くなった人の声への想像を通じて、これからの子ども達が、健やかな環境を獲得できる身体性を持つことはできるでしょうか。
実際に現場を体感しながら、アートマネージメントを考え合っていく実践プログラムです。

コーディネーター

松岡 咲子 アートコーディネーター、女優

アートコーディネーター/女優。2017〜2022年に大阪音楽大学ミュージックコミュニケーション専攻・助手として勤務し、地域交流の場づくりや課題解決を目指すためのアートプロジェクトに携わる。現在はフリーランスとして、教育や福祉の現場でのコーディネートを多く手がけ、その芸術分野は演劇・ダンス・音楽・映画など多岐に渡る。

村田 のぞみ アーティスト

1994年 奈良市生まれ。2019年に京都精華大学 博士前期過程芸術研究科 染織専攻を修了。その場所や個人が持っている記憶に関心を持ち、主に細いステンレス線やテグスを素材として扱い、その場所の物語を紡ぐような作品を制作しています。主な展覧会に、瀬戸内国際芸術祭(2022,2019年/高見島)など。

アーカイブ

9月29日「そこにある声を聞きなおす〜公害から環境共生へ〜」のオリエンテーションを実施しました。
まずは、受講生、アーティスト村田、アートコーディネーター松岡らの自己紹介をしました。
つぎに、松岡から西淀川の公害の歴史、会場となる福町や、西淀川こどもセンター、あおぞら財団など関係団体の説明がされました。
さらに、松岡から今後の取り組み、村田からプロジェクトの企画案が話されました。

10月9日、受講生2名が、地域の子どもとともに、福町フィールドワークを行い、まち歩きをしながら、感じたり、考えたりした言葉などを収集しました。

10月23日、地域の子ども4名(中学生3名、高校生1名)や、受講生3名らが、公害患者の話を聞く場が設けられました。
そのあと、話を聞きながら、気になったことばなどを、紙に書き取り、針金で文字を作るワークショップを実施し、当該針金が作品の一部として、ことばの船となり、作品が作り上げられました。

11月4日、5日作品が完成し、みてアートの1企画として、回遊形展覧会「アケルナルの光をみる」が開催されました。
来場者計340名。みてアートは、「公害のまち」とも呼ばれた西淀川区で、アートをきっかけにみんなで交流するイベントです。

お問い合わせ先

大阪公立大学 「EJ ART」事務局(都市経営研究科内)

Eメール : info@eandjart.jp
電話 : 06-6605-2496 [平日 9:00~17:00]