⑤「具体的課題の調査と分析 - ”同じ地平”とは?〜障害のある人を含む音楽実践から〜」

開催日:

7月27日(木) 19:00〜21:00

会場:

大阪公立大学梅田サテライト(大阪駅前第2ビル6階)

講師:

沼田 里衣 大阪公立大学大学院文学研究科准教授

内容

障害のある人を含む芸術実践においては、障害に関連した問題をどのように捉えるべきか、さまざまな場面で判断を迫られます。
例えば、音楽実践の場合、障害のある人とない人の共演関係をどのように構築したら良いのか、ケアをどのようにするのか、といった音を出す時に考えざるを得ないこともありますが、それだけではなく、チラシを作成したり、マスコミの対応をしたりなど運営上の細かな場面でも考えるべきことはたくさんあります。
チラシを作成するだけでも、「障害」の文字入れるのか、表記はどのようにするのか、ゲストなども含めた出演者の表記をどうするのか、デザインはどのように工夫するのかなど、さまざまな考慮すべき点があります。
本講義では、これらの問題をどのように捉えたら良いのか、いくつかの領域の議論と共に考えたいと思います。

講師

沼田 里衣 大阪公立大学大学院文学研究科准教授

知的障害者を含む人々を対象とした即興音楽ワークショップや公演を行う傍ら、技術や価値観の差異を超えた音楽作りについて研究する。2005年より「音遊びの会」主宰(〜2017年)、2014年よりおとあそび工房(〜2021年)を主宰する。音、からだ、ことばを使って様々な人々との対話を繰り返しながら思考する実践を、臨床音楽学研究として進めている。論文に「音とことばによる対話に関する臨床音楽学研究:『おとあそび工房』における試みから」(アートミーツケア学会第13号)、「『動いている音楽』―社会的課題と結びついた即興音楽の美的戦略に関する一考察―」(JASMIMジャーナル vol. 5)、共著に『障がいのある人の創作活動―実践の現場から』(あいり出版)等。博士(学術)。大阪公立大学文学研究科准教授。

アーカイブ

基礎講座「アートマネジメント」は、④社会的課題の発見 ⑤具体的課題の調査/分析 ⑥ 企画と準備 ⑦ 現場における実践  ⑧ 評価  ⑨ 記録とアーカイビングの6つの段階からなります。
アートマネジメントに関する必要な知識・技術を、経験と勘でなく、体系的・理論的に身につけられるようにしました。
④ 社会的課題の発見 ⑤具体的課題の調査/分析といった表面に現れにくい段階に力点をおいたのが特徴です。

⑤では、沼田里衣講師から障害者との音楽実践でぶつかった課題に真摯に向き合い、同じ地平とは?という視点で、ときにはAOP的な発想を交えながら、分析・企画に導いたプロセスがつぶさに語られました。

お問い合わせ先

大阪公立大学 「EJ ART」事務局(都市経営研究科内)

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